ジモティーは月間1,000万ユーザー、会員数1,500万人、アプリダウンロード数1,700万を誇る、日本最大級の地域情報サイトです。ユーザーは「今、自分の近くにある役立つ情報」を求めて集まります。本記事では、2023年にローンチされたジモティー広告(ジモティーAds)の使い方を、地域インフラ系サービスを提供するクライアント様の実際の運用事例も交えて、基礎から徹底的に解説します。
1. ジモティーの基礎知識
ジモティーとは?
ジモティーは2011年にローンチされたC2Cプラットフォームです。「ご近所のなかでモノや情報を循環させる」というコンセプトのもと、現在は以下のとおり圧倒的なトラフィックを誇ります。
- 月間ユーザー数:約1,000万人
- 月間ページビュー:9億回以上
- 投稿数:1日平均5,000件以上(不用品だけでなく、求人やイベントなど幅広いジャンルをカバー)
ユーザーはアプリとWebの両方からアクセスしており、ユーザー1人あたりの平均セッション時間は約7分とされ、多くのユーザーが時間をかけて地域情報を探している様子がうかがえます。
① 11カテゴリ・200超の細分化
ジモティーの投稿は11の大カテゴリに整理され、その下に200を超える詳細なサブカテゴリがあります。
| 大カテゴリ | 主なサブカテゴリの例 | 広告との親和性が高い業種 |
|---|---|---|
| 売ります・あげます | 家具/家電/ベビー用品/アウトドア | 家電修理・不用品回収 |
| メンバー募集 | サークル/スポーツ/グルメ… | 体験教室・フィットネスクラブ |
| 助け合い | 家事代行/ベビーシッター/送迎… | ハウスクリーニング・ベビーシッター |
| アルバイト | 短期/在宅/イベント… | 物流・接客・軽作業 |
| 教室・スクール | 語学/音楽/プログラミング… | 語学教室・プログラミングスクール |
| 中古車 | 軽自動車/バイク/パーツ… | 車検・整備・保険 |
| イベント | フリマ/マルシェ/展示会… | 地域イベント・自治体PR |
| 正社員 | 事務/建設/介護… | 地域密着型の求人 |
| 不動産 | 賃貸/売買/駐車場/シェアハウス… | 工務店・リフォーム・保険 |
| 地元のお店 | 飲食/美容/医療… | テイクアウト・クリニック |
| 里親募集 | 犬/猫/小動物… | ペット保険・しつけ教室 |
ポイント
広告配信時には、上記のカテゴリ×市区町村という二軸でもセグメントできるため、「●●市×戸建て×DIYグッズ」「△△区×ベビー用品」というように競合が少ないニッチな配信面での広告表示が可能です。この「局所ターゲティング」がCPCの低くなる要因とされています。
② ユーザー属性
ユーザーの属性は以下の通り、郊外在住で戸建て・車を保有するファミリー層が多いのが特徴です。
- 年収:400万円〜600万円がボリュームゾーン
- 仕事:会社員が4割、パート・アルバイトが2割
- その他:持ち家率が5割、車の所有率が8割


③ オンライン⇄オフラインをつなぐ独自施策
ジモティーはただの「売買アプリ」ではなく、ユーザーが**「生活インフラ」として日常的にアクセス**するため、広告に対して抵抗が少なく、回遊が多い構造となっています。さらには以下のような取り組みも行っており、ジモティーが生活インフラとして根付く要因になっています。
- ジモティースポット:自治体と提携し、不要品を持ち込める実店舗を展開。地域循環のハブとしてブランド認知を拡大。
- 自治体/事業者との官民連携:市区町村の粗大ごみ削減、災害備蓄品リユースなど公共施策にも組み込まれ、社会インフラとしての信頼性を獲得。
④ ユーザー行動の3つの特徴
ジモティー内のユーザーには以下のような特徴があります。
- 近距離志向:投稿検索の70%以上が「現在地から10km圏内」フィルター付き。地域密着サービスとの親和性が高い。
- 今すぐ解決ニーズ:家具譲渡や水回りトラブルなど「即日受け渡し・即日対応」コンテンツが日次ランキングで上位を占める。
- 価格敏感だけど行動は早い:0円〜低単価の商品閲覧が多い一方、現地取引や直接連絡を必要とするため「タップ後のファネル」(検討期間)が短い。
2. ジモティー広告の基礎知識
ここからはジモティー広告の基礎知識をご紹介します。
ジモティー広告の位置づけ
2023年ローンチの**「ジモティーAds」**には以下のような特徴があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ターゲティング | OS/性別/年齢/エリア/カテゴリ |
| 課金方式 | クリック課金(目標CPC最適化)/コンバージョン課金(目標CPA最適化) |
| 最低出稿額 | 10万円(実質5万円前後でもテスト可) |
| 掲載開始 | 最短3営業日 |
| 運用UI | Meta広告に近い操作感 |
広告フォーマット

| 配信面 | 推奨画像サイズ | 特徴 |
|---|---|---|
| インフィード小 | 300 x 300 | フィード内の自然配置。最安CPC |
| インフィード大 | 1200 x 628 | 画像訴求が強い。CVRは小よりやや高い |
| オーバーレイ | 1200 x 628 | アプリ起動時に全面表示。最高CVR |
| カルーセル | 300 x 300 | フィード内の自然配置 |
広告フォーマットの入稿規定
各配信面における入稿規定は以下の通りです。
① インフィード枠

② オーバーレイ枠

③ カルーセル枠(クリエイティブ毎に遷移先を変更することも可能)

おすすめ機能
ジモティー広告ではユーザーに合わせてタイトルやテキストを動的に変えることが可能です。この「キーワード挿入機能」によりパーソナライズ化された広告を表示できるため、おすすめの機能です。
入稿イメージ
| 画像 | ![]() |
|---|---|
| タイトル | 日払いバイト / 日給10,000円 |
| タイトル(キーワード挿入) | 【{age_group}{gender}活躍中】日払いバイト / 日給10,000円 |
| テキスト | 履歴書・面接なし!日払いでお給料もらえるバイトアプリ |
| テキスト(キーワード挿入) | {prefecture}の案件多数!履歴書・面接なし!日払いでお給料もらえるバイトアプリ |
表示イメージ

配信ロジック
ジモティー広告では以下の流れでオークションが行われ、CPM(実際の課金基準ではなく評価指標)が最も高い広告グループの広告が表示されます。CPMはCTR x CPCの計算式で算出されるため、CTR・CPCを改善していくことが重要となります。

コンバージョン計測
他の媒体と同じように、以下の二つのタグをサイトに埋め込むことでコンバージョンを計測することが可能です。(Google Tag Managerを使って埋め込むことも可能です。)
- サイトタグ:全てのページの<head></head>内に設置
- コンバージョンタグ:コンバージョン地点となるページのサイトタグの直後に設置

注意点として、ジモティー広告では1アカウントで複数のコンバージョンイベントを計測(例:CV-1が3件、CV-2が5件)することができません。LINEの友だち登録ボタンクリック、お問い合わせフォーム送信後のサンクスページ表示など複数のコンバージョン地点がある場合は、以下どちらかの運用方法で対応する必要があります。
- Google Tag Managerで複数のコンバージョンイベントを設定し、Google Analyticsで各イベント数を計測する
- 一番最適化させたいイベントにのみコンバージョンイベントを設定する
3. ジモティー広告の運用事例
運用内容
弊社で実際に運用したクライアント様の事例をご紹介します。
- クライアント様:関東近郊でインフラサービスを提供している企業様
- サービス提供エリア:東京・埼玉・茨城
- 現状の課題:Meta・Googleで広告を運用していたが、競合が増えてきたこともありCPAが高騰してきた。獲得したユーザーのファネルが遠く(検討期間が長い)、実際の発注までに時間がかかる
- 平均の月間広告予算:毎月30万円ほど
運用方針
地域に根付いたサービスを提供されていること、ターゲットがジモティーユーザーに類似している可能性が高いと判断し、ジモティー広告を配信することになりました。週次で30件のCVが付く配信設定をジモティーは推奨しているものの、予算が限られていたため、以下のような設定で配信を行いました。

クリエイティブ
ジモティーの広告画像は、綺麗なビジュアルや作り込んだバナーはCTRが低くなるという特徴があります。実際に配信したクリエイティブはお見せできませんが、以下のCTRが高いとされている画像のような、生活感・リアリティのあるクリエイティブを作成しました。
| CTRが高くなるとされている画像 | ![]() |
|---|---|
| CTRが低くなるとされている画像 | ![]() |
配信結果
配信結果は以下のようになりました。CVR(クリック数に対してのコンバージョン率)は他媒体に比べて低いものの、CPC(クリック単価)が安く、結果としてCPA(コンバージョン1件あたりの単価)のパフォーマンスが大きく改善しました。
- CVR▼:0.6%(他媒体では1.1%程度)
- CPA▽:5,400円(他媒体では9,000円程度)

4. まとめ
なぜCVRが低くても勝てるのか
実際の運用結果からもわかるように、CVR(クリック数に対してのコンバージョン率)が低く見えても、CPA(コンバージョン1件あたりの単価)のパフォーマンスを改善することが可能です。その理由は、ジモティー広告が持つ以下の特性にあります。
- 競合が少ないニッチな配信面に出稿できるため、CPC(クリック単価)が低い:ニッチであることは広告枠の競争率の低さに直結します。結果として、低CPCで安定的にトラフィックを獲得することが可能です。
- CVRが多少低くても、CPCが安いため十分な母数が確保でき、結果としてCPAが改善される:CVRが低くても母数の多さがCVの絶対数を押し上げ、CPAの改善につながります。
- 住まい・車・DIYなど「生活インフラ」文脈の投稿を閲覧中に広告が配信されるため、ユーザーの購買意欲が高い:ユーザーは「解決したい課題」を抱えてジモティーを閲覧しており、広告の受け入れ態度が高い状態です。
- ユーザーは「近所×今すぐ解決」を求めているため、クリック後の比較・検討が短期間で終わる:そのため、CVまでのリードタイムが短く、効率的な集客が期待できます。
運用Tips
今回は検証を主目的としていたため、学習データの蓄積や最適化を十分に進めるには至りませんでしたが、数ヶ月程度の運用期間と予算が確保できれば、以下のようなフローで進めることでより多くのコンバージョン獲得につなげられたと思います。
- 運用当初はブロード配信で学習スピードを加速させる(週次で30件ほどのCVがつくように)。
- 日予算が問題なく消化されていれば、予算を増額・目標CPAを上げる。
- オーバーレイ枠へ20〜30%予算配分し、高CVR面を確保する。
- キーワード挿入機能で「市名」「最短時間」など動的差し替えを行い、CTRを底上げする。
- CVが付き始めたらターゲット/クリエイティブの見直しを行う。
おすすめの商材
ジモティーの公式が発表している通り、地域に根付いたサービスとは非常に相性が良いと思われます。以下、ジモティー広告と相性の良い商材をまとめてみました。
| カテゴリ | 具体例 | 理由 |
|---|---|---|
| 住まいのトラブル | 水道・電気・ガス修理/害虫駆除 | 「今すぐ来てほしい」という短期解決ニーズが多い |
| リフォーム・外構 | 屋根修繕/庭剪定/駐車場舗装 | 戸建て保有率が高い |
| クルマ周辺 | 車検・タイヤ交換・出張洗車 | 車保有率8割で潜在需要が大きい |
| ハウスクリーニング | エアコン・浴室・換気扇 | 季節需要と即日対応が刺さる |
ジモティー広告と「相性が悪い」または成果が出にくい商材
運用方法によっては獲得ができる場合もありますが、以下のようなサービスは成果が出にくいと思われます。
| ジャンル | 相性が悪い主な理由 | 補足・注意点 |
|---|---|---|
| 全国向けD2C/ECのみの通販(化粧品定期便・サプリ定期便など) | ユーザーは「近所×今すぐ・直接受け取り」の行動を前提に閲覧するため、配送前提の商品は「距離」と「待ち時間」がギャップになる。 | 「店舗受取」「当日配送」などローカル要素を入れると改善の余地あり。 |
| 高額ラグジュアリー商材(高級時計・宝石・バッグ) | 価格感度が高いユーザー層が多く、数十万円以上の無形価値訴求は刺さりにくい。クリックだけ増えてCVRが伸びない傾向。 | 下取り・買取り用途なら親和性◯。 |
| 純粋なBtoB SaaS/クラウドサービス | 企業規模・決裁権者が限定的かつ、ジモティーのカテゴリに「業務効率化」「法人IT」などが存在しない。 | 採用(求人)や不用品買取りなど「法人の身近な課題」に寄せれば検証可能。 |
| デジタルコンテンツ単体(動画配信サブスク・オンライン講座のみ等) | 「地域」「リアル」のフックがないため広告文が抽象化し、CTRが低下する。さらに動画クリエイティブ非対応面が多く訴求幅が狭い。 | オフライン講座・地域イベント付き商品にすると効果が出やすい。 |
| 成人向け・ギャンブル・出会い系 | 媒体ガイドラインで配信不可、または制限が極めて厳しい。アフィリエイト色の強い「高報酬案件」は審査落ちしやすい。 | — |
| ハイリスク金融(FX・仮想通貨取引所・高利回り投資) | 「優良誤認」「誤解を招く表現」の審査が最も厳しいカテゴリ。少しでも煽り表現があると掲載不可。 | 地域金融(地銀ローン相談会など)なら通過実績あり。 |
| 医薬品・医療広告(処方薬・AGA・美容医療等) | 医療広告ガイドラインの提出書類を要求される上、ジモティー側で追加審査になることが多く掲出までに時間がかかる。 | 近隣の調剤薬局・ドラッグストアの「無料相談」「店舗受取」はOK。 |
| PC専用サービス/ブラウザゲーム | ジモティーAdsはスマホアプリ面が中心。PC流入を期待する商材はそもそも露出が少ない。 | LPを完全モバイルファーストにするか、別媒体併用が無難。 |
媒体の選定基準
目安として、「店頭/現地サービス、またはローカル完結型のオファー」がない商材はCPAが高騰しやすいため、別チャネルでの配信を推奨します。
- 「地域・即時性・リアル接触」が薄いか? ⇒ 成果が出にくい
- 価格帯が「掘り出し物」文化と乖離していないか? ⇒ 高単価のぜいたく品は苦戦
- ガイドラインで制限対象か? ⇒ アダルト・投機・医療系は要公式確認
最後に
ジモティー広告は、「今、その街にいる」「今、困っている」ユーザーをピンポイントで狙える数少ないローカル広告媒体の一つです。クリック単価をコントロールしやすいため、CVRが多少低くてもCPAを大きく下げられ、店舗型ビジネスや地域密着サービスにとってまさに「第二の刈り取りチャネル」となります。今回はインフラサービスを例に挙げましたが、「地域」と「即時性」が鍵となる商材であれば、同じロジックを応用できます。ただし、実際に数字を動かしてみないと自社との相性は測りにくいものです。初期投資は10万円から、入稿もシンプルです。まずは少額のテスト配信から始めて、クリック単価・CPA・来店やコンバージョン率がどう変化するかを確かめてみてください。競合が少ない今こそ、先行者利益を最大化するチャンスです。ぜひジモティー広告を試してみてはいかがでしょうか。




