コロナ禍の外出自粛で、私たちの過ごし方は大きく変わりました。「おうち時間」や「ステイホーム」といったキーワードがSNS上に広がり、家での過ごし方に新しい需要が生まれています。
ここでは、その流れのなかでSNSを中心に売上が伸びたジャンルを3つ取り上げ、トレンドやハッシュタグの事例とともに分析します。これからSNS施策を考える際のヒントとして役立つはずです。
①料理:「#おうちカフェ」が生んだ需要
外出自粛で家にいる時間が長くなったことにより、いつもは作らない手の凝った料理などをする人が増えています。
また、緊急事態宣言が発令された時などは、レストラン等の飲食店も営業を自粛していた事もあり、家の中で外食をした気分になれるようなおしゃれな料理をし、写真をSNSに載せる「#おうちカフェ」などのハッシュタグが流行っていることも人気の理由の一つです。
「#おうちカフェ」は若者から主婦の層まで幅広く人気を誇っており、Instagramのハッシュタグの投稿数は総合で4,000,000件を超えています。多くのインフルエンサーや芸能人も参入しており、これからも国内トレンドの中心になっていくことでしょう。
また、おうちカフェ、リモートワークの急増に伴い珈琲店の売上が急増した事例もあります。
R.O.STAR
リモートワークの急増や、おうちカフェのブームによって、店頭のコーヒーの売り上げが増加、売上は5倍以上に伸びました。
また、「Uber Eats」といった食品のデリバリーサービスの需要も増加し、SNSでシェアをすることで入手出来るクーポンやキャンペーンなども配布されています。Instagram内でもUber Eatsの注文をアプリ内から行えるサービスが開始されたので、今後もユーザーが増えていくこと間違いなしです。
出典:株式会社ノンピ R.O.STAR
PRtimes 本記事より
②運動:自宅でできるエクササイズへの注目
外に出れず体を動かせないことからの健康意識の向上の傾向が見られます。自粛期間の4、5月はジムやフィットネスの施設が自粛していたこと、コロナによる外出が懸念されたことによって家の中でストレッチや筋トレなどを行う人が増えてきています。そのため、家で簡単にできるエクササイズが人気を集めています。中にはオンラインでエクササイズ教室を始めているSNSアカウントもあり、注目され始めているものもいくつかあります。
LEANBODY
LEAN BODYは、フィットネスやエクササイズ関係の動画を配信している月額サービスです。動画のため時間指定がなく、好きな時間に好きなレッスンを受けることができます。四月以降、「ビリーズブートキャンプ」の独占配信を行い、自宅でいつでもできることを売りに集客を行っています。現在Instagram上のフォロワーは18万を超えています。
Googleから見える需要の増加
実際多くのSNSアカウントやブログ記事でも「おうち時間」をテーマにストレッチメニューを紹介していたり、Google Trendsでは緊急事態発令時を中心に「フィットネス」などのワード検索数も急上昇しています。
※Google Trends「フィットネス」の検索結果
また、筋トレグッズの売上も増加しており、プラスアルファ・コンサルティングのアンケート調査によると、4~5月の自粛中に購入したもの1位は「筋トレグッズ」であったことがわかります。
出典:プラスアルファ・コンサルティング 見える化エンジン お知らせ記事より
Instagramの新機能「ガイド」
Instagram内の新機能に、「ガイド機能」が追加される予定です。「ガイド機能」は、投稿した写真や動画を文章を織り交ぜてブログのようなものを作成し、共有することができる機能です。作成したガイドはプロフィールからフィード投稿と同じように閲覧できます。
Instagram公式はこの「ガイド機能」は健康のジャンルを中心にまずはスタートしていくとのことです。
参考:Instagram公式ブログ
今後Instagram上で新たに健康促進のエクササイズを発信していく場合、動画や画像を織り交ぜたガイドを作成し発信することで、より分かりやすく紹介できるようになるかもしれません。
コロナウイルス感染拡大の状況下で運動の需要が上がっている今は、集客を行う大きなチャンスとなります。また、運動は継続することに意味があるので、エクササイズや筋トレを継続的に行う人は多いかと思います。コロナ明けからは、リピーターを得やすい継続的なキャンペーンや、ある一定の期間継続でプレゼントを利用して、集客に繋げてみるといいかもしれません。今後の顧客獲得のために、今のコロナ禍の状況を利用して集客施策を行うことはとても重要になるでしょう。
③ゲーム:「あつまれ どうぶつの森」を中心とした盛り上がり
学校が休校になり子供たちにゲームを買い与えたり、暇な時間をゲームに使おうとする人も増えてきています。その中でも任天堂が3月20日に発売した「あつまれ どうぶつの森」は絶大な人気を誇っており、発売開始から3日で売上1,000,000本を突破し、今ではNintendo Switchソフト売上歴代2位に上り詰めました。
あつまれ どうぶつの森
現在外出自粛の影響で家にいる時間が増えたため、仮想空間ではありますが、お出かけをしたり買い物をしたり、ソフトタイトル通り友達とあつまり遊ぶことができるという点で、昨今需要が高まっているように思われます。
Twitterではソフト発売前から「#どうぶつの森」やその他関連ワードがトレンド入りを果たし、発売後も多くの人がゲームプレイ動画やスクリーンショットなどを投稿し、拡散されました。
また、アパレルブランドやアメリカの美術館もどうぶつの森に参入し、オリジナルのゲーム内アイテムを配布する施策を行っていました。Instagramでは、海外の人気アパレルブランドがゲーム内で新作の服を作成し、投稿したところ20,000近くの「いいね」を獲得していました。
出典:任天堂株式会社 「あつまれ どうぶつの森」
どうぶつの森だけではなく、ゲームソフトの売上は急増しており、特にデジタル版(ダウンロード版)は、今年3月第三週(3/16~3/22)ではコロナウイルスの影響でロックダウンになった国と地域で100%以上の売上増加となっています。
その要因の一つとして、欧米では、3月にゲームの関連企業18社が、ハッシュタグ「#PlayApartTogether」と名付けたキャンペーンを開催し、家でゲームをして過ごすことを推奨したプロジェクトを開始し、自社のゲームソフトのセールや有料会員特典を期間限定で無料で得られるようにするなどの取り組みをしています。
日本でも、多くのゲームソフト会社や一般の動画投稿者がハッシュタグキャンペーンやYoutubeなどの動画配信サービスでライブ配信を行っていたり、コロナウイルスの影響により中止になったゲームイベントをオンラインで開催し、多くの視聴者を獲得していました。
まとめ:おうち時間を充実させる動きが売上を生んだ
本記事では、コロナ禍で売上が増加した料理・運動・ゲームの3ジャンルを紹介しました。どのジャンルも、家にいる時間を充実させようとする動きが共通の起点になっていると考えられます。
緊急事態宣言の自粛期間中は、リモートワークやオンライン授業に移る人が多く、家にいる時間が増えました。いつもは外で使っていた時間を家で過ごさざるを得なくなり、外出できないことがストレスになっていた人もいたはずです。そうした人が少しでも時間を有意義に過ごそうとした結果、運動や料理、新しいゲームが人気を得たといえます。
そして、その人気を後押ししたのがSNSです。たくさんの人が拡散し共有することで、各ジャンルの注目度が高まり、人気を獲得していきました。SNSのトレンドを活用して人気を集めることができれば、売上の増加にもつながります。
SNSのトレンドを利用して集客へ
SNSで話題になっているコンテンツを取り入れ、話題性や集客を狙うことは、SNS施策として重要なものになっています。一方で、実際にどのような施策を行えばよいか分からない企業も多いはずです。トレンドを自社の商材にどう結びつけるか、ハッシュタグやキャンペーンをどう設計するかといった視点が、成果を左右します。
